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黒織部沓茶碗「藤の花」
高さ7.3cm 口径14.6cm×10.4cm
黒織部の沓茶碗である。
文様は藤の花の一房を横に描いた、シンプルな表情をしている。 清楚である。
手法は掻き落としといって、黒釉の胴肌の上を、箟(のみ)で削りとって文様をえがく。
練達した確かな腕で、藤の花を見事なまでに描き、花は活きている、と言ってよかろう。