- 94 - 青織部鉢「三本松の絵」



高さ4.5cm 径19.5cm

 青織部鉢の三本松文様である。
この三本松の意匠は九州・唐津のやきものに共通している。
両者の古窯から瓜二つのものが出土する。
文禄・慶長の役に、古田織部が九州・名護屋に在陣し、加藤景延をして登り窯の技術を学ばせる傍ら、意匠の交流も深まっていたと思われる。 ギブ・アンド・テイクである。
 
注) 美濃焼きの中心が五斗蒔街道の、元屋敷窯であった。
ここは妻木城主・寺沢志摩守であった。
この血縁関係を無視して、元屋敷窯(つまり連房式登り窯)の誕生は考えられない。
登り窯は現代でいえば、コンベア・システムである。