- 75 - 黒織部沓茶碗「山文」


高さ7cm 口径14.4cm

 黒織部の沓茶碗である。
沓茶碗の中でも口縁は穏やかで、しっとりと掌のなかで馴染む。
山なみを表現する前面には、少し窪み窪みを持たせ、連山の文様は決して険しい山容ではなく、なだらかでユーモラスですらある。
全体として柔らかい感じがする。
省略された連山が美しい。